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割と自己流で生きています

【本】「アーブル美術館 大贋作展」 ~むしろこちらを飾りたい

 
題名 アーブル美術館 大贋作展
作者 アーブル美術館
出版社 ユナイテッドヴァガボンズ
出版年 2015年
出版国 日本
ジャンル 美術


ひょんなことで手に入れた、アーブル美術館展のカタログ(でいいのかな)。画集なのかな。
 
もう一目ぼれでした。
 
2015年に開催されたらしいのですが、私は情報弱者なので知らなくて・・・知っていたらなあ。ぜひ行きたかったなあ。
 
どうやら、お母さん(アーブルさん)と子ども二人の三人組によるアート制作集団らしいです。
 
お母さん指導の元、二人の子供たちが世界の名画を模写して、「贋作」として発表しているんだけど、この出来が目を見張るほど素晴らしいのです。
 
もし知らなない人がいたら、「ぜひ知ってもらいたい!」と、強く思う。
 
「贋作」って言っちゃうあたりもユーモアがあるし、知的。皮肉すら感じれらる。お母さん自分で言ってて「にやっ」みたいな。
 
とにかく理屈はいらない。見てもらえればその素晴らしさがすぐに分かる。
 
きっと、嬉しい気持ち、楽しい気持ち、わくわくする気持ちになること請け合いです。
この作品集でとりあげられている絵画たちは、ライトな美術ファンでも「知ってる!」「見たことある!」となるであろう、有名な作品ばかり。中学や高校の美術の教科書に必ず載っているような、初心者でも安心のチョイスです。
 
そして・・・もう笑っちゃうくらい味わい深い。にやにやする。
 
なんか、ずっと見ていると本物がどんなんだったか分からなくなってきて、「元々これ・・・なんじゃない?」と思っちゃう。
 
キャンバスも、段ボールとかお米の袋とかを使用しているそうで、その凸凹感もぬくもりがある。
 
そして、カタログの最後に載っている、各贋作に関するアーブルさんの解説がまた興味深い。制作の背景や想いを、短く、だけど丁寧に綴っているのですが、親と子の関係や子供の教育といったものさえ考えさせられる、すばらしい名文です。
 
どこかの美術展とかに行って、名画のレプリカを買って部屋に飾るくらいなら、私はこちらをもう一冊購入して、バラして額に入れて飾りたい。これを飾りたいよー。
 
もう一冊買うか。でも額がいい大きさのがあるかな。
 
すでに中古でしか手に入らないから、金額はややお高いですが(現在4000円~1万円くらい)、その価値があると思うなあ。
 
クラシックCDのジャケ写とか、カレンダーが毎年出ているみたいなので、魅力を伝えるためにいくつかリンクを貼っておきます。
 
ぜひ、みなさんもアーブル美術館のとりこになって頂きたいです。
 
きっと、このわくわく、にやにやを誰かに伝えたくなると思いますよー。


 
【補足】アーブルさんは「アーブル美術館の、ひ・み・つ」というブログをやっていて、活動報告を随時おこなっているみたい。そちらもおすすめです。